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2010年03月19日

窯変 源氏物語。

By marfua 2010年03月19日 21:30

タカムラー。の記事に、み・どりーむさんから漱石、ドストエフスキーが愛読書というコメントをいただきました。
いい音楽、いい本、いい友との出会いは、一生の宝物ですよね!

私も最近の名作ブームの時流に乗って、年末から年明けのあたりは「草枕」を読んでいました。
# 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。」という、あれ。
いえ、漱石でも読もうかなーと本棚を見て、薄い文庫本を選んだだけなんですが。
ネットで読む場合は、こちらからどうぞ。
青空文庫 ー 夏目漱石

その後、日本語練習帳。で書いた、「日本語の教室」(大野晋)を読みました。
そこに、「一つは、漱石は『源氏物語』全体を丁寧に読んではいないだろうこと。もう一つは、漱石の文章の素養は漢文で養われたこと。(日本語と日本の文明、その過去と将来)」という一文があって。
漱石は源氏物語は好きではなかったので、私も、漱石は源氏物語を詳細には読んでいないと思います。

 
源氏物語
ということで急に源氏物語が読みたくなって、本棚から橋本治の「窯変 源氏物語」を出してきて、なんと19年ぶりに読んでいます。
書き下ろし全14巻。1991年5月から1993年1月まで、2か月に1冊ずつ発行されました。この単行本はすでに廃版で、今は文庫になっています。
当時ベストセラーになったから、読んだ方もいるのでは。
橋本治と私は古典を同じ先生に習っているはずなので、興味本位に手を出したら、見事ハマってしまったの。
この本は「雲隠」までは光源氏の一人語りで進みます。私ずっと、なんで光源氏ってマザコンなのかと疑問だったのだけれど、これを読んで初めて理解できた。
息子が生まれた18年前、1992年2月には、8巻の「藤裏葉」を産婦人科のベッドで読んでいた記憶が〜。(笑)

橋本治は小説家なので、もちろん文章は秀逸です。カタカナは一つもないし、日本語がきれい。
「紅葉賀」で青海波を舞う光源氏が途中から無心になって踊るところなど、鳥肌が立つくらい。
# 青海波(せいがいは)は、最初ゆっくりとしたリズムで始まって、後半どんどん盛り上がる舞です。
「藤裏葉」で源氏がこのときの青海波のことを思い出す場面には、胸が痛む・・・。

ところで約20年経って読み返してみたら、同じ本でも面白いと思うところが違うよね!
前はとにかくストーリーが面白くて面白くて、一気に読んで満足してた。
でも今回は、落ち着いて読んでいます。「葵」は本当に泣けた・・・。
なのに「朝顔」で夢のあと、来世での誓いは何?どうして紫の上じゃないの?結局この男、自分だけが好きなんじゃ?
私の涙を返してー!
・・・なんて。書いているとキリないです。(苦笑)
また10年後くらいに読んだら、きっと違う部分に面白味を感じるよね。楽しみ〜。

追記 (3/20)
なんか光源氏が人でなしのように書きましたが、(実際その通りですが(苦笑)、)主人公なので、もちろん彼に感情移入しちゃいます。
何もかもが手に入るのに、一番欲しいものは手に入らない。そういう人の一生を、絢爛豪華に、そして丹念に綴った物語になっています。



カテゴリー: 2010生活
コメント

おー懐かしい。私は高校生のころリアルタイムではまりました。あさきゆめみしとパラレルで読んだ覚えが。橋本治的な、これでもかってくらいに自意識過剰なところがくどかったですが(平家の方ははほんと鼻につきました)、描写は絵的で素敵で、夢見る女子高生はうっとりでした。また引っ張り出してみようかな。感じいるところもだいぶ違ってるでしょうねえ。

投稿者 はつはつ : 2010年03月25日 21:01

私は「双調 平家物語」は読んでいないんですよ〜。きっと当時、平家物語には興味を引かれなかったんでしょう。
そうですか、くどいですか。オッサンだから・・・。(苦笑)

他の源氏物語と違って窯変は光源氏が主人公なので、彼の悲しさに感情移入しちゃって、とにかく苦しいですよね。
書くほうもよく書いたと思うけれど、読むほうもあの長く辛い物語を、当時、よく読みおおせたなぁと。
その点、再読は気が楽ですv(といいつつ、泣いたり苦しんだりしてますが)。気に入ったところだけ何度も読み返して、まだ飽きません〜。

高校生のときよりは人の世を知って(「人」そのものも知って)、かなり違った感じ方をすると思います。
再読するときが至福のとき、という本に出会えたことは、幸せですよね!

投稿者 まーふあ : 2010年03月26日 18:02

「源氏物語」いろいろな方が現代語に訳されていて、今はあまり取り上げられませんが、40年位前に(年がバレますね)村山リウさんの歯切れ良い解説でとても楽しく受講したのですが、正直終りの20帖は飽きてしまいました。去年、千年経ち、かなり騒がれていたようです。

ドストエフスキーは人間性を深く掘り下げた作品が多く
どの作家より私の人生観に沿っていると思います。
漱石は100年前の小説と思えない感覚で現代でも通じるものがあります。早稲田から神楽坂、本郷から千駄木等、東京都内をなぞりながら読むと楽しいですね。
草枕はちょっと不思議な感覚の小説ですよね
漱石の作品には必ず魅力的なヒロインが登場しますが、草枕も山奥にこんな機知に富んだ美人がいるとは・・
私は虞美人草の藤尾の高慢さが好きです。
話題は尽きませんね。デイヴィッドの記事感謝します。

投稿者 み・どりーむ : 2010年03月28日 11:07

源氏執筆千年は一昨年からいろいろとイベントがありましたよね!当時はIl Divoと重なって、そちらに目を向ける余裕がなかったです。
その点今年はゆったりと、本来の(・・・つまり、サブカル中心の)生活ができそうです。
べ、べつに、やせ我慢じゃないんだからねっ!←ツンデレ

漱石は最初、我が輩は猫であるを手に取ったんですが、東京は遠い都で実感がなくて・・・。それで旅先の話を選んだのかも?
虞美人草、いいですね。源氏熱が冷めたら読もうかな。
札幌は図書館が本当に少ないので、気軽に良本を読むのが難しいんですよ〜。政令指定都市なのに、情けない!

投稿者 まーふあ : 2010年03月30日 17:51